第20回表彰 授賞式の模様:宇野康秀氏受賞挨拶

今日はこんなに名誉ある賞をいただきまして本当に心から感動しております。先ほどいただきましたトロフィーが想像以上に重く、この重い責任を深く感じているところであります。賞をいただけたことも本当に嬉しいことでありますが、先ほど来、渡辺ミキさん、そして人生の師でもあります依田会長からも過分なお言葉をいただきまして、胸に詰まる思いでもあります。
U-NEXTというサービスを、今何とか日本一の国産のサービスとして日本の中では一位を取りたいという思いで広げさせていただいているわけでありますが、実はこのサービスをぜひやりたいと思いついたのは、自分が大学生の時であり、今からもう40年以上前の事であります。私自身“映画”という“作品”が非常に好きでして、大学生の頃、もちろん映画館にも足繁く通ってはいたんですが、それにも飽き足らず毎晩のようにレンタルビデオショップに行って、たくさんの映画作品を見ていたわけです。
そんなときに、通信技術でわざわざ借りにいかなくても、家で観られるということを学会で研究発表がされているという記事を読みまして、将来自分はそういうビジネスに関わって、そういうことができたら自分自身も楽しいだろうし、本当に多くの人たちが感動と喜びを感じることができるのではないかと、そんな仕事をしたいということを、まさに夢物語のように思っておりました。それがたまたま私の父が起業した大阪有線放送という事業を35歳の時に引き継ぐことになったわけでありますが、その時にこの有線放送、音楽を日本人に届けるんだという思いの中作られたこの会社を守りながら、これを礎にして自分がやりたかった映像配信の領域を広げていこうと決意したわけであります。
ただ、簡単なことではございませんでして、最初は通信環境が日本は非常に脆弱であったということから、自社で光ファイバーを家庭に届けるというインターネット網の構築から始まりました。最初の頃は、作品をデジタルに置き換えて配信するということに多くの製作者の方、権利者の方にとっては当然ながら抵抗があったかと思うんですが、一人一人お話をさせていただいて、今日ここにご来臨いただいているような皆様方がしっかり未来を理解していただいて、ご信用いただいてそして今日なんとかここに至っているわけであります。私たちが提供しておりますU-NEXTのサービスは現在会員数が450万人を超えて、もうまもなく500万人が見えてきているところであります。売上で今Netflixに続いて2位と先ほどもありましたが、実は私たちはまだ伸ばすことができておりまして、数年のうちにはその1位の座ということが何とか狙えるんではないかというところにも来ております。私たちのこのサービスにこれだけの多くの視聴者の方がご加入いただいているのは、当然ながら私たちが何かしているからだけということではなく、私たちのプラットフォームにある作品が本当に素晴らしい作品であるからこそであります。
私も少し映画の製作に携わらせていただいておりますので、実際に一つの作品が作られる苦労というのは知っているつもりであります。時間もお金も人間とのたくさんのエネルギーがそこに投入されて、やっと一つのものができるわけであります。それが映画館にかかって数週間で終わってしまって、もしくは短期間に見る機会を失うという、こういう現実の中、私たちのデジタルプラットフォームの中に、その素晴らしい作品がだんだんだんだん溜まっていくことによって、この500万人というところが見えるところまで至っているわけでございます。こうした作品をご提供いただいている皆様方に、本日の受賞とともに改めて、日ごろより絶大なご支援をいただいていることに心より感謝を伝えさせていただければと思っております。
先ほど渡辺ミキさんからもありましたとおり、渡辺晋さんが日本のエンターテインメントを海外に通用するように広げていきたい、そういう思いを持っていろんな挑戦をされていらっしゃった。この考えをこの機会をもって、私も少しでも見習うべくこの先も従事していければと思っております。私たちのサービスを日本一にしてデジタル赤字を少しでも減らしていくこと、そして私たちのプラットフォームを通じて日本の作品が世界の人々に笑顔と感動を与えることができれば、本当にいいことだと思っておりますし、今日この日がその決意をまた強くさせていただいた日でもあります。
本日は、本当にありがとうございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

